徳和坂の青面金剛  松阪市垣鼻町 伊勢街道垣鼻〜櫛田 ① 

松阪市垣鼻町といってもけっこう広い範囲に広がっているのですが およその言い方をすれば 北の端を愛宕町と接して そこから伊勢街道を南に下って松阪の外に出るまでの街道沿いの町ということになります 松阪の入り口にあたる場所なので垣鼻と呼ばれました

徳和坂で旧街道を見下ろす青面金剛さんです

この徳和坂を下りきって金剛川をわたり 四ツ又の手前 現在の上徳和橋あたりまでは徳和綴と呼ばれたところで 胎み女人形の見世物や 名物の徳和の白酒屋など 参宮客相手の店が立ち並んでいたそうです 江戸中期には蛍茶屋などもでていたといいます

坂はさかい=境である。 内部/外部をつなぐ坂という名の境界。

『境界の発生』赤坂憲雄 より引用

そこは異郷の人をもてなす場所であり また疫病や害虫などの厄災や 恐ろしい魔性のものが入り込もうとする異界との境でもあります
庚申さんは 道切りの結界を守りながら どんな風景を眺めていたのでしょうか

三面六臂 右手に三股叉と矢と利剣 左手に宝輪と弓 左の真手の持物はよくわかりません
光背上部に月輪と日輪 下部に雄鶏と雌鶏  足元に三猿 邪鬼を踏み締めています

その裏にもう一基 おそらく先代の青面金剛さんなのでしょう
三面六臂 右手に戟と矢と利剣か 左手に宝輪と弓と人を持っています
光背上部に月輪と日輪それぞれに瑞雲 下部に雄鶏と雌鶏 足元に三猿 邪鬼を踏み締めています

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